ジオラマはお金も時間もたっぷりかかる趣味です。ですが、世界にただ1つの風景をこの手で作り上げる喜びは、お金も時間もかける価値があると思えるのです。
心を動かされる感覚
ジオラマ作りの魅力は、何といっても、プランニングからレイアウトまで心を動かされっぱなしであるという点です。
童心に帰る、とでもいいましょうか。リアリティのある作品を見て心を動かされる。あるいは原風景を見て「この素晴らしい景色を作りたい」という衝動に駆られる。私の場合は1970~1990年代の街に魅力を感じることが多いですね。この光景をどうやって再現しようかと試行錯誤する時間がまた時間を食うのですが、これほど楽しい時間もありません。
実際に着手をするときも、ワクワクが失われることはありません。心の衝動に駆られて、時間を忘れて没頭し、作品を仕上げていきます。この没入感と完成後の達成感は、何物にも代えがたい経験です。
世界に一つだけの作品
出来上がったものは世界に一つだけの作品です。しかも、それを自分の手で仕上げたのだと思うと喜びもひとしお。完成したものをじっくり眺めるだけでも時間が矢のように過ぎ去っていきます。
このようにジオラマ作成には、はまる人はどっぷりとはまる「沼」です。それも、底がまったく確認できないほど深い深い沼。凝ったものを作ろうと思えば一生だってかけられてしまう。そんな風に人をひきつける魅力がたっぷりつまった趣味がジオラマなのです。