戦場をキューブに閉じ込める
自分の描きたいシーンをキューブの中に閉じ込めることが出来たら素敵だとは思いませんか。
そんな願望を実際に現実にしたのがキューブの中に戦場を閉じ込めたような作品です。
透明なキューブの中に軍艦が飛行機を迎撃するというワンシーンが閉じ込められた戦場のジオラマは、Twitterでアップされてからその美しさやかっこよさに加えてクオリティの高さが相まって公表になっています。
よく見てみると、キューブの中には戦艦に加えて飛行機はもちろんですが、爆発によって生じた煙や船が進むさいに建てる泡まで細かい部分ももれなく再現されていることが分かります。
海の層を作り
まず最初に行うのが、中に入れる模型の用意とやり直しがきかないため戦艦の周辺の配置をイメージして明確にしておくことです。
キューブの底にはUVレジンを青い染料で染めたものを用意し、薄く流し込むことで海の層を作っていきます。
続いて、雲や泡となる素材を用意しますがそれは練り消しに片栗粉を混ぜてぼそぼそとさせたものを使用していきます。
これを使用して海の層に盛ることによって魚雷の進んだ跡の感じを出すことができるので、そのあとはまたレジンを入れて固めます。
レジンで固める作業を繰り返す
上記の工程を経たら、最初に決めた配置のように海面の爆発を表現したり戦艦の模型を配置したりと、配置したいものを配置するごとにレジンを入れて固めていくという工程を繰り返していきます。
航跡に関してはラッカー染料を使用して書き込みことで表現をします。
爆発の際に発生する黒鉛は鉛筆の芯を粉状にしてそれを練り消しに混ぜることによってよりしっかりと表現することができます。
地道に少しずつレジン液を流し込む作業が繰り返されますが、レジン液は一度硬化するとやり直しがききません。
またキューブに入れてしまったレジン液の除去はなかなか難しいので、思い通りの配置になるように慎重に作業していきましょう。
最後に仕上げ
レジンを入れて固める作業が終わったら、硬化させたレジンを型から抜きます。
型から抜いたものを見てみると、気泡や反りなどがあります。
そういった部分をレジンを入れて固めることによってよりクオリティの高いキューブを作っていきます。
より美しい見た目にするためには最後の仕上げに紙やすりで磨いてからコンパウンドで仕上げ磨きをすることで、透明感を出すことができます。
このやり方を覚えれば、戦場のワンシーンはもちろん他の景色をキューブの中に閉じ込めることも可能でしょう。
レジンを使用すると、やり直しがなかなか聞かなくなりますが真ちゅう線などを使用して固定する必要がなくなる分より自然な仕上がりになるのでテクニックを身につけましょう。